あじむぴーぷるvol.7

~仕事もアート~芝田知明さん

 <プロフィール>

1971年 大分県別府市生まれ

 

空調設備や配管工事の設計施工をしている親の仕事に幼い頃より興味を持ち付き添って現場に行ったり手伝いをしていた。宇佐市の高校を卒業後、埼玉県へ就職。就職先で溶接などの技術を学び安心院へUターン。両親の仕事場を継ぎ、職場の中にステンレスアート工房を作った。いまは仕事の傍ら、ステンレスを加工しオブジェ等の制作に勤しんでいる。 

 

 Qステンレスアートの創作でインスピレーションはありますか?

 

仕事もアートの一部と思ってやっている。仕事で培ってきたものをアートに活かす。

作れるものから作ること、無理をして作らない。

昔からプラモデルや設計図は苦手。あるモノ(もらってきた材料や持っている材料)を使って頭の中で構成しながら作るほうがいい。請けた依頼は、ある程度は忠実に守ってつくる。出来ないものは崩してつくる。崩すときにアイディアがうまれる。

 

Qアイディアに行き詰まったりしますか?

 

ない。けれど、いいものが出来る時は必ず1度は心が折れる。

もうダメだ、これ以上は無理だ、というところまで追い込まれる。

そのあと、ふとした時に、たとえば運転中とかに、これだ!というアイディアが思いつく。それで、依頼者が思っていたモノよりも結果的にいいものを作ることが楽しい。

作ったものが、人の手に渡るときは、子どもを送り出すような気持ちになります。「どうぞ、この子を可愛がってください!」というような

芝田さんが手掛けたタコのオブジェ。太刀魚もあるそうです。
芝田さんが手掛けたタコのオブジェ。太刀魚もあるそうです。

Q芝田さんから見た安心院町はどのような変化がありますか?


子どもの時と比べて、安心院のまちの雰囲気は垢抜けてきている。

家も増えているし、若い世代も割と多いような気がする。

 

Q今後の展望などあれば教えてください。

 

コラボしたい!安心院には手先の器用な人が多い。個性を出して、アイディアを持ち寄ったら、もっと色んな事が出来る。

アーティスとして教育を受けていないから、美術関係の人と繋がるとすごく有難い。

商品をまとめるような、つなぎ役となる人がほしい。

まちなかでなくてもいいから、間近で製作が見られるような、そこで人と人とが出逢えるような拠点があればもっと良いと思う!


デザイン画をもとに、別府の竹工芸士の方とコラボした作品。県からの依頼で土台を作成。大分県立美術館のプレオープンで展示された後、今は大分市のオアシスタワー1階(商店街側エスカレーターそば)に展示中!作品には芝田さんのトレードマークがしっかりと刻まれています。

 

ワインボトルの栓。飲みかけワインもお洒落に見せてくれる。真ん中のコルクは安心院にある建具屋さんとのコラボ商品!コルク部分は使用済みの樽から切り抜いて作られているが、1つの樽から100個程しか出来ず希少価値があるため、シリアルナンバー入りになっている。

 

12月・1月と安心院のまちに輝きを放つイルミネーションも、芝田さんのお力添えで毎年少しづつ数が増えています。

葡萄の骨組みも、ワインボトルやワイングラスの形も、全て芝田さんの工房で作って頂きました!



スキーや自転車などのアウトドアスポーツが大好きで、もっと山のほうに隠りたい!と語って下さった芝田さん。

スキーでは宇佐市の代表選手として活躍したことがある程の腕前。

自然と触れることで、ステンレスアートの発想が湧くそうです。

仕事のこと、オブジェのこと、スポーツのこと、そのどれにおいてもお話されるときはイキイキとしており、とても良い人柄であることがうかがえました。


TOMOステンレスアート工房

 


2014年12月 インタビュアー:地域おこし協力隊