あじむぴーぷる vol.3


~安心院を安心して生活できる町に~  糸永則子さん

<プロフィール>

1939年 東京都生まれ

      大分県宇佐市安心院町育ち 

 

38年間、小・中学校の教職員として勤務。退職後は、安心院公民館の指導員として3年間勤務。その時から様々な団体に携わり、現在も婦人会、女性団体連絡協議会、エコ教室、観光協会をはじめ精力的にボランティア活動を続けている。

     

※インタビューは糸永さんが住む集落の環境保全グループ「荘グリーンネット」の花壇整備活動時に行われました。

荘グリーンネット、花壇の草むしりの様子
荘グリーンネット、花壇の草むしりの様子

Q.1 今朝は、「荘グリーンネット」の作業ですが、主にどのような活動をしているのですか?

「荘グリーンネットは農地・水・環境保全向上活動(農林水産省)の取り組みで、集落に花植えをしたり、廃油石鹸を作ったり、ゴキブリ団子を作って、各家庭に配ったりしています。今日は、花壇の草むしりで、団体の活動は8年位続いています。」

 

Q.2 糸永さんは、様々な団体でボランティアをなさっていますが、どれくらいのグループで活動しているのですか?何がきっかけで始められたのですか?

「数を言ったら分からないけど・・・、十くらいはあるかな。退職後に安心院公民館に三年間、指導員として働き始めた事が一番のきっかけです。指導員をするうちにいろんな人と知り合って、特に女性の地位向上を目的に女性の学習の場として作られていた”女性学級”の充実を考えました。教室では川の水質の事や廃油石鹸作りなどについて勉強しました。また、参加者が若く自主的に運営してくれるのでとても刺激になり、活動は楽しかったです。」

 

安心院文化祭にて水質検査結果を発表
安心院文化祭にて水質検査結果を発表

Q3. 安心院文化祭で、安心院の川の水質検査のグラフを拝見いたしました。どのくらいの頻度で検査しているのですか?

「あれは、10年位続いてるエコ教室での活動です。安心院町を流れる津房川、佐田川、深見川の3つの大きな川の3ヵ所と、支流で3ヵ所、それが集まった川、合計7ヵ所で検査を2ヵ月に1回行っています。そして、年に1回結果をグラフにして文化祭で展示し、説明しながら町民の方に見てもらっています。それと同時に、川の水を汚さないために、私たちが作った廃油石鹸も販売しています。最近では、川の浄化のための環境浄化・微生物資材のマイエンザを作って希望者に利用してもらっています。」

エコ教室でマイエンザ作り
エコ教室でマイエンザ作り

Q.4 そのような環境保全活動を始めて、何か反応や変化はありましたか?

「文化祭で5~6年発表してきていますが、年々、水質に興味を持つ人が増えてきました。じっとグラフ結果を見るだけでなく、いろいろ話を聞いてくれたりする人がかなり増えて、水質にも気を付けてくれる人がだんだん多くなってきている気はします。あとは、婦人会でゴミ拾いを30年以上続けていますが、それを婦人会だけでなく地区全体に定着させたいと思っていたところ、まちづくり協議会ができてから、一緒にゴミ拾いをしてくれるようになり、活動が広がって良くなりました。」

 

まちづくり協議会と合同の年4回のごみ拾い
まちづくり協議会と合同の年4回のごみ拾い

Q.5 環境保全活動を始め、地域で頑張っていらっしゃいますが、どんな思いを込めて取り組まれていらっしゃいますか?

「やはり、安心院(あじむ)は”安心(あんしん)”の”院(いん)”だから、安心院に来れば安心できる、安心院の食べ物なら安心して食べれる、安心院に来れば空気が良い、安心院に来れば癒されるな~とか、そんな町になればいいなと思います。」

 

糸永さんの住む集落の環境保全団体「荘グリーンネット」のみなさんと作業後に
糸永さんの住む集落の環境保全団体「荘グリーンネット」のみなさんと作業後に

Q.6 安心院地区でボランティア活動を続けていくうえで、何か課題はありますか?

「今活動に参加してくれる人達が、昔からずっと一緒にしてきているメンバーで私たちも年を取ってきました。新しく入ってみようという人がなかなかいないので、後継者作りや人集めが課題です。どのボランティアグループも大体、年齢制限はないので興味がある人はどんどん参加してほしいです。今日だって83歳の方も、声を掛けたら活動に出てきてくれる。こんな人がいるから、私もそこまではしなきゃいけないなっていう思いがあります。活動が続いてほしいので、後を引き継ぎ広げてくれる人達が欲しいですね。いづれは、自分が呼びかけるんじゃなくて、お手伝いに声を掛けられるようになりたいですね。」

 

 

2014年4月

インタビュアー:宇佐市地域おこし協力隊